taniyakunのブログ

日々徒然を思いつくまま書いています。

明治元年から150年 マイファミリーヒストリー

 

あんさん!何処行かはるんでっか?

 

オレ 「オレは一体何処から来たんやろ?」

神様 「あんたの親がにゃんにゃんしてあんたが生まれたんや。」

オレ 「ほな、親はオレを作ろう思って一生懸命にゃんにゃんしたん?」

神様 「ン........それも頭の隅の方にあったかも?」

オレ 「ほな、オレが勝手に生まれてきたんや!」

神様 「多分........]

オレ 「何する為に生まれてきたん?」

神様 「そんなこと自分で考えなはれ!」

 

自分が何処から来て何処に向かっているのか、未だによう分からんのでファミリーヒストリーを調べる事で自分と云う生き物が何んで生きてんのか、オレが生きようが死のうがあんまり人様には関係ないけど暇つぶしに考えてみたい。

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自分自身の記憶では曾祖母や祖父母までは子供時代一緒に暮らした事も在ります。

祖父は88歳まで長生きしてくれたお陰で生前、私が成人になってからも交流が有り直接色んな話を聞くことも出来て今でも祖父母の話し声や表情など鮮明に記憶にあります。

しかし、曾祖父になると自分が生まれる2年前に亡くなっているので曾祖母や祖母から聞いたエピソードから性格なり生き様を推測するしかありません。

 

私の家系は曾祖父の時代明治以前から広島の瀬戸内、大崎上島木江に住んでいました。

大崎上島は最近では山田洋次監督の映画、小津安二郎監督へのオマージュ「東京家族」のロケ地になった場所で古くは奈良時代から九州ー関西圏の海上交通の要所であり伝説では大崎上島に在る神峰山の高さが宮島より扇の高さ低かったので厳島神社は今の宮島に出来たそうです。

安土桃山時代には秀吉の朝鮮出兵にも造船し、帆船が主流であった安土桃山時代から昭和30年代まで風待ちの良港で随分長い時代栄えた所です。今も昔の繁栄を偲ばせる大正から昭和にかけての木造3階建ての元遊郭の建物や昭和のバーが残っています。

瀬戸内ですのでタコやタイ、メバルの煮付け、変わったところでは地元の言葉でギザミ(きゅうせん べら)など魚がとても美味しいところで、観光しても古き良き時代にタイムスリップ出来てとても良いところですが、現在では瀬戸内しまなみ海道から外れ島に渡るフェリーも少なくなり、かって繁栄した造船業も世界規模の大型船建造が出来る巨大なドックもなく寂れた様子です。

 

戦後復興して来た昭和30年代に聞いた話です。

曾祖父は船大工を生業としていたらしく母の話では晩年には夏に子供が遊ぶため地元では「サンマイ」と呼んでいた子供一人用の船、(今の子供の車のような1人乗り船)など作っていて、母が「サンマイ」が欲しいとねだると「女の子が乗るもんじゃ無い!」とたしなめながらも作ってくれた優しい人柄であったらしい。

「サンマイ」は我が家だけではなく子供のいる大抵の家にはあったみたいで私の子供時代にも夏休みなどは多くの子供たちが櫂伝馬競争の真似をして櫂伝馬は元々瀬戸内の水軍から伝承されてきた厳島神社の神事で約200年の伝統を誇る行事です。

昔の田舎では中学生も小学生も幼稚園児も一緒になって遊ぶのが普通で子供と云えども船をぶつけ合ったり転覆させたり怪我をするのも日常茶飯事で気の荒いものでした。こんな環境の中で恐らく幼稚園くらいには上級生に海に放り込まれて何歳から泳げているのか記憶にないうちに自然と泳ぎも覚え海で一日中真っ黒になってはしゃぎ回っていました。

 

曾祖母は91歳まで長生きしてボケる事も無く、自宅から畑までおよそ4キロくらいの道のりを亡くなるほんの1,2日前まで背中に籠をしょって畑の帰りには重かっただろうに沢山のイチゴやナツメ、イチジクなど孫やひ孫などちいさい子供の喜ぶような果物を担いで毎日歩いて帰り、ばあちゃんの籠に飛んでくる子供達を見てニコニコしていました。

 

曾祖父は自分が生まれる前に亡くなっていたので、曾祖父のエピソードを曾祖母が語ってくれました。中でも秀逸でよく覚えている話があります。

時代は推察すると山崎朋子原作の映画サンダカン八番娼館に描かれた大正中期から昭和前期の日本全体が貧しかった頃で「からゆきさん」が出稼ぎに行った時代の話。曾祖父は「フィリピンのマニラで一旗揚げて来るけん、まっとりんさいよ~」と言って風呂敷包み一つ持って「出かけるときに当時の金額で5円持って行ってからに、帰って来た時に持っとんたんが5円じゃたけん」と笑いながらよく話してくれました。

 

流石!我が愛すべき曾祖父!

 

稼いだ金は現地で遊んじゃったか?欲の無さと経済観念の無さは我が家系の誇りである!(笑)

 

 

 

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